塩が原因で起こる病気

○高血圧の原因は、ナトリウムではなく塩素

”塩分の摂り過ぎ”で起こる病気の代表的なものに、高血圧があります。これを防ぐために、厚生労働省が定めた「第6次改定日本人の栄養所要量」では、食塩の1日の摂取量は10g/日未満(15才以上の場合)とされています。
塩分を摂り過ぎるとなぜ高血圧になるのでしょうか?

塩は、塩素とナトリウムが結合してできています。長年医者や研究者の間で、塩素とナトリウムのどちらが体に悪影響をおよぼすのか研究されてきました。

そうした中で、ナトリウムを塩素以外のものと結合させて(炭酸ナトリウムやクエン酸ナトリウム)摂取し、血圧の上昇をみるという実験がありました。結果、どれも血圧の上昇はみられませんでした。しかし塩素を他のものと結合させた場合(塩化カルシウムや塩化コリンなど)、いずれも血圧の上昇がみられたのです。これをもとに、高血圧の原因は、ナトリウムではなく塩素にあると考えられるようになりました。

○高熱処理塩は量を制限して使用する必要あり

しかし通常、塩素は腎臓の働きにより体外へ排出されます。腎臓は体内の塩分濃度を一定に保つように働いており、塩素が必要以上に体内にあると、尿から排泄します。

上記の実験では、塩素が塩化カルシウムや塩化コリンとして存在していたため、腎臓による排出がうまくできなかったものとされています。

市販されている食塩の中には、高熱で処理されたことで、塩素とナトリウムが固く強く結合し、塩化ナトリウムとして体内にとどまるものがあります。これは腎臓では簡単に排出されず、体のさまざまな機能に支障をきたすことになります。ですから、高熱で処理した塩は、量を制限して使用する必要があります。

塩は、製法によって性質が全く異なります。摂り方を考えなければならない塩と、そうでないものがあるということを踏まえ、正しく塩を選んで用いる必要があります。

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