カルシウム、結腸がんのリスクを低下
カルシウムについては、4月に厚生労働省研究班が乳製品を多く摂る人は前立腺がんになりやすい、という研究結果を公表し、含まれるカルシウムのリスクが懸念された。また、7月には、同研究班によりカルシウムの脳卒中のリスク低下が報告された。
今回の九州大の古野純典教授らの研究では、カルシウムをビタミンDとともに摂ると、大腸がんのリスクが低下する可能性が高いことが分かったという。
研究では、福岡市近郊に住む大腸がん罹患者836と大腸がん非罹患者861を対象に、食事や生活習慣との関連を調べた。
結果、1日当たりのカルシウム摂取量が平均約700ミリグラムの人たちは400ミリグラムの人たちと比べると、大腸がんになるリスクが3割ほど低いことがわかったという。
また、カルシウムを平均約700ミリグラム摂り、さらにビタミンDを多く摂る人は、大腸がんのリスクがカルシウムおよびビタミンDともにあまり摂らない人より6割低かったという。
これまでにも、カルシウムが結腸がんの危険性低下に関与することが報告されている。Vanderbilt University Medical School研究者グループが、女性73,314人(平均年齢55.5歳)が参加したShanghai Women's Health Studyから、食品77種の摂取状況を分析。6年近くの追跡調査で、最も多くカルシウムを摂取したグループは最低量のグループと比べ、結腸がんにかかる危険性が40%低くなっていることが分かったという(International Journal of Cancer誌06/11月号)。
ビタミンD不足、結腸がんリスク高まる
ビタミンDは脂溶性で、タラ肝油、サーモン、サバ、イワシ、ウナギなど油分の多い魚に多く含まれる。また、太陽の紫外線もビタミンDの体内合成を促進する。北欧では、太陽の照射時間が短いためサプリメントでのビタミンD摂取を薦めている。