研究は、1990-1993年、岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎に在住の40〜69歳の男女約3万人を対象に、2004年まで調査。
12年半の調査期間中、男性1,434人、女性1,294人ががんを発生し、部位別では、胃がんが最も多く557人、次いで大腸がん 506人、肺がん320人、乳がん178人 、前立腺がんが164人。
研究では、参加者を研究開始時の総コレステロール値により6つのグループに分けた。解析の結果、血中の総コレステロールの低値と全がんの発生との関連については男性のみで認められたという。
総コレステロール低値とがん発生との関連では、男女の肝がん、男性の胃がんで認められたが、それ以外には関連は見られなかった。
ただ、原因か結果か判然とせず、がんで総コレステロール値の低下も考えられるとしている。
また、総コレステロール値が高いほど男性の前立腺がんの発生リスクの上昇が見られたという。
これについては、肝がんの場合、肝硬変や慢性C型肝炎が先行するが、ウイルス感染により血清コレステロール低下がもたらされた可能性が考えられるとしている。
ちなみに今年4月、同研究班は男女約2万8千人を対象に10年間追跡調査を公表している。 その中では、コレステロールなどメタボ関連要因の集積とがんリスクとの関連ははっきりしない。また、男性の肝がん、女性の膵がんで、メタボ関連要因の集積によりがんリスクが増すことが分かったが、それ以外では、がんとの関連ははっきりしなかったとしている。