|
米国で6割以上が代替医療を利用〜マインド重視傾向さらに高まる
米国では一般生活者の間で年々代替医療への関心が高まっているが、米国政府も
GMPのかなりの部分(15%以上ともいわれる)を占める医療費の高騰を食い止める
ため、安上がりで疾病予防効果の期待される代替医療(西洋医療以外の医療)を
医療現場に取り入れ、チーム体制で治療にあたる、統合医療の構築をここ数年
進めている。90年代に入り、米国での代替医療利用率は30%に達するとの調査結果
が出たが、最近の報告では60%以上が利用しているともいわれている。米国に
おける代替医療利用の最新情報を報告する。
米国で、1993年にハーバード大学のアイゼンベルグ教授らが代替医療の利用率を
調査したところ、1990年に入って以降の利用者は34%にのぼることが判った。3人に
一人が非西洋医療を利用していることになるが、それまで、米国で50%以上を占める
といわれる非保険者が高額な医療費が必要とされる西洋医療を受けられず、代替医療を
利用しているものと思われていたが、実際はむしろハイソサエティの裕福な知識階級
が代替医療を利用していることが判り、マスコミでも話題となった。その後、1997年
の調査では代替医療の利用率は42%に増え、年々浸透していることが明らかとなった。
米政府は医療費削減という緊急課題を抱えていることもあり、米国立衛生研究所(NIH)
内に特別の予算を計上し、代替医療の専門調査機関である全米代替医療センター(NCCAM)
を90年代後半に設置。そこでハーブ・サプリメントを筆頭に代替医療の有効性について
検証を行っている。
その全米代替医療センター(NCCAM)と疫病対策予防センター(CDC)の最近の共同調査
報告によると、アメリカで18歳以上の62%が、ビタミンなどの栄養補助食品や祈り療法といったなんら
かの代替医療を利用していることが明らかになったという。
それによると、全米の18歳以上約3万1000人を対象に、鍼療法、カイロプラクティクス、
栄養補助食品療法、食餌療法、メガビタミン療法、祈り療法など主だった27タイプの
代替医療について利用度を調査したところ、利用度トップ10は次ぎの通りとなった
という。
1位 祈り療法(自分の健康のため自分で祈る)…43%
日本では奇異な感すら受けるが、米国では人口 の95%が神を信じる(ギャロップ世論調査)といったこともあり
、祈りによるヒーリング(癒し)効果を信じる人々が多く、全く
費用のかからない療法ということもあり、国民の間で浸透している。
米国立衛生研究所(NIH)などの政府機関も祈りによる治療効果を裏付ける研究に乗り出し
ているといわれるが、デューク大学医学部(ノースカロライナ州)が1986年から1992年に
かけ、65歳以上の男女4000人を対象に祈りの効果を調べた調査では、祈っているグループ
の死亡率は祈らないグループより46%低く、祈っている高齢者は、健康で長生きしてい
る、ということも報告されている。
祈りによるストレス緩和で副交感神経を優位にし、免疫力を高めることもいわれているが
疾病改善に至るメカニズムの解明がまたれるところ。
3位 ハーブや栄養補助食品の摂取…19%
代替医療といえば、やはりハーブ・サプリメントを用いた栄養療法が上位についている。
医療現場でも、ギンコ(イチョウ葉)やジンセン(高麗人参)、ガーリックなどの利用率が高い。
4位 深呼吸療法…12%
日本でも西野呼吸法など、呼吸や「気」と健康の関係が知られているが、こうした呼吸法は、
米国でも今最も話題の代替医療としてメディアで頻繁に取り上げられている。深呼吸
でストレスレベルを下げ、ホーリスティックなアプローチで痛みの緩和をはじめ心身
の健康維持に効くとされ、マインド・ボディのホットトレンドになっている。
5位 祈りグループに参加して自分の健康のため祈る…10%
ここでも祈り関連の療法がランクインしている。グループに参加しての祈りで、集団の
中での祈りのほうが効果が期待されるというもの。
6位 瞑想…8%
これも祈り療法に類するものでストレス緩和の定番ともいえる療法。以下、カイロプラクティクス、
ヨガ、マッサージと軽いエクソサイズの部類が続く。
7位 カイロプラクティクス…8%
今回の調査で、上位についてるものがマインドを重視した療法であることがわかる。
これまで、肉体を物質オンリーでみなしてきた西洋医療への反動からか、心が肉体に
働きかける影響について米国民は強い関心を持ちつつあるといえる。
・
・
|