HOME > バックナンバー > 05/3月記事

ポストLow-Carb(低炭水化物)に全穀物、オメガ3系脂肪酸
米国・健康自然食品産業展「第25回ナチュラルプロダクツ・エキスポウエスト2005」

米国における健康・自然食品の最新動向がわかる健康産業見本市「ナチュラルプロダクツ・エキスポウエスト2005」が、3月17日から20日の4日間、カリフォルニア州アナハイムのコンベンションセンターで開催された。今年25回目を迎える同展示会には、約2590ブースに新商品やホットアイテムが勢揃いし、世界83カ国から過去最高の約3万8000人の来場者が参加した。

展示商品、「2005年版アメリカ人のための栄養ガイドライン」を色濃く反映

昨年、同展示会ではLow-Cab(低炭水化物)製品が多く占め、米国でのLow-Cabブームを見せつけるかのようであった。
米国でも最大規模を誇り、健康自然食品産業の指標となる同展示会だが、今年会場内で最も目を引いたのは全穀物関連商品。どの展示ブースでも全穀物を謳った商品がずらりと並んだ。

肥満や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病を防ぎ、より健康でいるための基準を示した「2005年版アメリカ人のための栄養ガイドライン」が1月に米国保健社会福祉局から発表、「1日に少なくとも3オンスの全穀物を食べましょう」と推奨したことから、全穀物製品がブームとなった。ポストLow-Cabとの呼び声も高い。

ガイドラインは、米国民の肥満や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病を防ぎ、より健康でいるための基準を示したもので、新たな研究データや現状を踏まえ5年ごとに改訂される。
今ガイドラインは、「摂取カロリー削減」「果物・野菜・全穀物の摂取奨励」「定期的な運動」の3つが柱。カロリーの過剰摂取を避け、脂肪分を抑え、生活習慣病の予防を図る。また、植物繊維や身体に良い栄養素を豊富に含んだ果物、野菜、全穀物の摂取量を増やすことを推奨している。
特筆すべきは、初めて全穀物の推奨を明言したことだ。アメリカ人の健康管理のため、食物繊維やビタミン・ミネラルを豊富に含む全穀物はもはや必需食品としての位置付けとなりつつある。

オリーブオイル、オメガ3系脂肪酸が人気

この他、オリーブオイルを展示するブースも目立った。通常のオリーブオイルはもとより、オリーブの実を生絞りして造り、加熱などの加工一切加えない100%天然のエキストラバージンオリーブオイル、オーガニック・オリーブオイルなどが、オシャレなボトルに入って展示されていた。

北米オリーブオイル協会(NAOOA)によると、全米で2003年11月から04年10月までのスーパーマーケットでのオリーブオイルの売上げは4億6900万ドルで、前年同時期の4億300万ドルを16%上回ったという。オリーブオイルの中でも売れ筋はエキストラバージンオイルで、オリーブオイル総売り上げの40%強を占めている。

昨年、米国連邦食品・医薬品局(FDA)は、オリーブオイルの心臓病への予防効果についての表示を認めている。オリーブオイルは、抗酸化作用があり、ビタミンAなど栄養価も高い。さらに、一価不飽和脂肪酸を多く含み血液中のコレステロールを抑制する働きも知られている。

サプリメント関連では魚油に多く含まれるDHAやEPAといったオメガ3系脂肪酸が圧倒的な人気で、ハーブでは悪玉コレステロールを下げるターメリックやレッドイーストライス(紅麹)が今年も引き続きホットアイテムとなりそうだ。

ヘルスネットメディア
.

Copyright(C)GRAPHIC ARTS CO.,LTD. All rights reserved.