05/11月記事
ブロッコリー(アブラナ科野菜)、ピロリ菌抑制や
アルツハイマー予防で有用性報告相次ぐ

このところ、ブロッコリーの有用性報告が相次いでいる。米国ではがん予防策として、野菜の摂食を勧めており、中でも、ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科(十字架)野菜を最も「がん予防の可能性が高い野菜」と位置付けている。最新の研究成果を報告する。

ブロッコリー成分のスルフォラファン・グルコシノレート(SGS)、炎症を抑制

現在、胃潰瘍や胃がんの発症原因としてヘリコバクターピロリ菌が有力視されているが、 先頃、Frontiers in Cancer Prevention Research学会で、ブロッコリーが ヘリコバクターピロリ菌の抑制に役立つと発表された。

筑波大学の研究者グループによるもので、ピロリ菌感染者40人のうち半数 に、ブロッコリースプラウト(若芽)100gを与え、残りにアル ファルファスプラウトを100g与えたところ、ブロッコリーグループで、 ピロリ菌がかなり減少したことが分ったという。 一方の、アルファルファグループについては、研究前のピロリ菌レベルと変わらなかったという。
ピロリ菌については、納豆にも強い抗菌作用があることが報告されているが、加えて、ブロッコリーが頼もしい助っ人となりそうだ。

ブロッコリースプラウトにはスルフォラファン・グルコシノレート(SGS)が高濃度含まれており、高い抗酸化作用を示すことも判っている。

カナダの研究グループが、血圧が高いラットにSGSの豊富なブロッコリーか、SGSが 欠乏しているブロッコリーか、どちらかを与えたところ、14週間後、SGSが豊富なブロ ッコリーグループのほうが、組織の抗酸化メカニズムが増大し、炎症反応が抑制 されていることが分かったと報告している。

また、SGSがアルツハイマー病予防に役立つことも報告されている( British Pharmaceutical Conference学会)。
アルツハイマー病の特徴として、神経伝達物質であるアセチルコリンの低下がいわ れている。King's Collegeの研究者グループによると、グルコシノレートはアセチルコリンの分解を促す酵素、アセチルコリンエステラーゼを阻害する 働きがあり、グルコシノレートを豊富に含むブロッコリーはアルツハイマー防止に期待できるという。

この他、ブロッコリーが関節の健康維持に有用であることも報告されている。
Proceedings of the National Academy of Sciences'05/9月27日号によると、 Johns Hopkins Universityの研究者グループが、人の関節から採取 した軟骨細胞にブロッコリー成分のSGSを加え、細胞に 激しい関節運動(炎症や痛みを引き起こすとともに、フェーズ2酵素を抑制し、軟骨細胞を死滅させると考えられている)と同様のストレスを与えたところ、SGSがフェーズ2酵素を活性化していることが判ったという。