加齢臭、腸内の「悪玉菌」優位が関与
100種類、100兆匹---。人間の腸内に棲む細菌である。ビフィズス菌に代表される「善玉菌」、大腸菌などの「悪玉菌」に大別され、前者が腸内で優勢だと健康を維持・増進するが、後者が優勢だと、免疫低下や老化、発がんなどを引き起こす。疾病予防には、「善玉菌」を腸内に増やし、優勢にすることが欠かせない。
飯野氏は、「年齢とともに善玉菌が減り、悪玉菌が増えてくる」とし、加齢臭と腸内細菌との関与を指摘。また、「善玉菌を積極的に摂り入れることで、腸内感染症の抵抗力を増やし、腸内感染症のリスクを下げることができる。尿路感染症を予防できるという臨床データもある」と述べた。
検査してもわからない胃腸の病気が急増
また、松枝氏は、「21世紀は目に見えない胃腸の病気が急増している。検査をしても異常がみられない。世界がこれに悩んでいる」と述べ、機能性消化管障害といわれる疾患が増えていることを報告。ローマ委員会でも、21世紀の最も重大な疾患として重要視しているという。
こうした胃腸病の急増について、「ひとつにはストレス社会が原因している。肉体労働が不要な社会になったが、肉体労働はストレスの解消に重要な働きをする。自律神経失調症をリセットするには肉体を使うこと」と松枝氏。
現代人は健康に過剰な注意を払いすぎる
加えて、「社会が成熟し、自分の健康に異常に関心を持ちすぎ、これが症状を自覚する引き金になっている。TVの健康番組を見て、不安が出てくると時間にまかせて1日中いろんな問題を考える。過剰な注意を健康に払うがゆえにかえって病気になりやすいということもある」という。
とはいえ、人々がさまざまなメディアの健康情報に敏感に反応し、思慮を深めるという行為は防衛本能に根ざしたもの。とりわけ、現代は食品の偽装表示、中国食材の安全性などの諸問題に注意が喚起される。常に健康不安が惹起され、神経症にならざるを得ないような環境に身を置いている。