大腸がん増加、「食物繊維の摂取量の減少」以外にも原因
厚労省の人口動態統計をみると、がん死因の中で、大腸(結腸・直腸)がんは、肺がん、胃がんに続き3番目に多い。とくに女性は、平成15年にがん死因のトップになるなど、食やライフスタイルの欧米化で大腸がん罹患が年々増えている。
「食生活によるがん予防」と題して講演した石川氏は、近年の日本人の「食物繊維の摂取量の減少」が、日本人の大腸がん増加に直接繋がったわけではなく、アルコール過飲、豚肉・牛肉の過剰摂取、運動不足などが促進因子に、さらに肥満や喫煙なども要因となっていることを指摘した。
石川氏が、大腸がんを防ぐ食生活やライフスタイルとして挙げたのが以下の項目。
1)適度な運動(1日15分程度の速歩と週1回程度の比較的強い運動)、2)アルコールの過飲を慎む(男性は1日に1合、女性は1日0.5合まで)、3)豚肉・牛肉は平均1日80gまで、
4)野菜を適量食べる、5)適度な乳酸菌飲料の摂取、6)肥満にならない、7)禁煙。
大腸がん罹患にさまざまな要因が絡んでいることが石川氏より指摘されたが、食物繊維の摂食が健康管理に重要な役割を果たすことには変わりない。
果物や野菜、穀類などの食物繊維が不足した肉・乳製品を中心とした食事は結腸がん
のリスクを高めることも報告されている。
38歳から63歳の女性7万6千402人を対象にしたNurses'Health Studyを分析した研究で
赤身の肉、脂肪、精製された穀物を主体とした食生活を送るグループは、果物や野菜、
魚、未精白穀物中心の食生活グループと比べ、結腸がんに罹る危険性が46%高いことが
判ったという報告もある。