米農務省(USDA)、野菜・果物の中で抗酸化作用が最も顕著

ブルーベリーは野生種、栽培種を含め世界に150種類ほどあるといわれます。このブルーベリーに含まれる青赤紫色の色素、アントシアニンが視覚領域に果たす役割が広く知られています。

人間の眼の網膜にはロドプシンという色素体があります。この色素が光の刺激を脳に伝えることにより、物を視覚認知することができます。

ロドプシンは目を使っている間に分解、さらに加齢によっても分解が速まります。アントシアニンはこのロドプシンの再合成作用を活性化するとされています。

フルーツ・オブ・ザ・イヤーに

アントシアニンの特性としては、体感が期待できることです。すでに、イタリアやフランスでは1960年代より研究が行われ、視覚領域に関与する成分として広く知られ、ブルーベリーのジャムや健康食品が好まれています。

米国でも、ブルーベリーは人気で、ビタミンCや食物繊維が豊富なことからニーズは元々高かったのですが、近年、活性酸素を除去する抗酸化力の高さが注目され、ブルーベリーの機能性があらためて見直されています。

米国農務省(USDA)のHuman Nutrition Center on Agingの研究では、果物や野菜40種類の中で、ブルーベリーの抗酸化作用が最も顕著であるとしています。研究者によると、ブルーベリー半カップで、豆類、人参、ブロッコリー、ほうれん草などの他の果物や野菜5杯分の抗酸化力が得られるといいます。ブルーベリーは「フルーツ・オブ・ザ・イヤー」にも指定されています( Eating Well誌)。

日本では、ここ数年でブルーベリージャムがイチゴジャムに迫るほどの人気となりましたが、とくに目の健康に特化したブルーベリーを主体とする製品も数多く登場しており、高齢化・パソコン社会の対応素材としての役割が期待されています。